はじめに

Introduction

日本には小動物臨床を行う動物病院が約11,000病院存在し、そこに小動物臨床医約18,000人、獣看護師約50,000人が勤務しており、約7割の動物病院がオーナー院長一人の体制で運営されています。
獣医師は日本の17の大学の獣医学部に入学し大学時代から獣医学の勉学に励み、大学卒業後(6年間)に国家試験を受験し獣医師資格を取得後、小型動物臨床医になり動物病院に就職します。数年の経験を積んで独立開業したり、昨今では独立開業せずに勤務医として勤務し続ける方も多くなってきています。

 そのような中、経営マネジメントや社会人研修等は一般企業のように受ける機会にはあまり恵まれませんでした。

 オーナー院長は患者である動物たちの診察、臨床に従事し、忙殺されるあまりに、最新の獣医療情報のキャッチアップやデジタル化への対応やご自身を含めた社内のスタッフの教育などが残念ながら二の次となってしまっているケースが多数見受けられる状況にあります。 
 特に臨床現場で忙殺されたオーナー院長はもちろん、獣医師が複数人数いる動物病院でも研修等に積極的に参加できず結果として、大事な新しい医療事例や治療方法への情報のキャッチアップがしにくい環境下にあります。
 
 また、動物病院をとりまく環境において、小動物臨床動物病院では主に<犬>と<ネコ>の診察を行っており、近年、ネコの飼育頭数(約900万匹)がイヌの飼育頭数(約900万匹)を超え、イヌの飼育も大型犬から小型犬へと変化してきております。

 一般的にネコの飼育頭数の増加とイヌの小型犬飼育頭数割合の増加は、ネコの動物病院の来院機会の少なさとイヌの薬剤等の投与が体重比で行われることから、動物病院経営にネガティブな影響をもたらすといわれております。
ペット産業全体での市場規模は約1.4兆円といわれる中、動物病院の臨床における獣医療の診察市場マーケットは約3,700億円で2008年から飼い主の高齢化等の問題で飼育頭数は2020年まで減少しており、ネコの増加とイヌの小型化と相まって市場は年々縮小して参りました。

 昨今のコロナ禍、巣ごもり需要で一部、飼育頭数が増加に向かったとの報道もありますが、将来的には国内においては人口減と連動しての飼育頭数の減少が危惧されてる中、動物たちのの立場は、より伴侶動物としての位置付けが加速し【ペットから家族】への考え方はますます定着していく傾向にあります。

 そのことも影響して、飼い主様の家族となった動物たちに対しての愛情から動物病院へのニーズも様々な形でに高まってきている現状にあるといわれております。

 当社はこのような状況に際して、動物病院の経営者、オーナー院長とそこで働く獣医療関係のスタッフの皆さまを対象として、病院を運営する上で、人材採用、購買面、広報面、DX領域活用面等の多方面なサポートを実施し経営支援を行うとともに、獣医師、獣看護師等スタッフの医療技術の向上や社会人教育・医療技術の向上の研修のサポートを行い臨床現場の質の向上に貢献し、事業を通じて【ペット共生社会の実現】に貢献して参りたいと考えております。